Amazon Alexa日本上陸に合わせてAlexaスキルを開発しました!
AWSチームの鹿倉です。
2017年10月2日にアマゾンが「Alexa」、「Amazon Echo」を年内に日本で展開のすることを発表しました。そして、我々ハンズラボも日本上陸に合わせて東急ハンズのAlexaスキルの開発に早期に取り組みました。このブログでは今回初めてAlexaスキルの開発をどのように行ったか、またその時出てきた課題などについて共有したいと思います。
まず、開発〜ローンチまでの主な流れは以下の通りです。
- Amazonの開発者コンソールからAlexaスキルを新規追加する。
- デバイス(Amazon Echo)をセットアップする。(開発者コンソールにシュミレーターが用意されているので、ひとまずデバイスは無くても開発は進められます)
- プログラムを開発する(AWS LambdaもしくはHTTPSベースのAPI)。
- テスト(実機でテスト&開発者コンソールのシュミレーターでテスト)
- Amazonに申請
また、今回はローンチまでの期間が短かったので、以下の機能に絞りました。
- 各店舗のイベント情報の紹介
- おすすめ商品の紹介
- 店舗では売っていないネット限定商品の紹介
まずはプロトタイプを作成し、ブラッシュアップしていくスタイルで開発を進めました。プロトタイプはエンジニア1人で2〜3週間ほどで完成させたのですが、実際に試してみると色々問題が浮かび上がってきました。弊社でも引き続き改善を行っているところではありますが、いくつか分かっている問題、改善ポイントについてご紹介いたします。
ユーザーの発話パターンは多種多様であること
当たり前の話ですが、ユーザがなんと発話するのかにはいろいろなパターンがあります。例えば、イベント情報を聞く時、「渋谷のイベントを教えて」、「今週のイベントは何?」など場所を知りたいケースや時期を知りたいケースなど、まだ単純に「イベント」とだけ言うユーザーもいます。
Alexaではあらかじめユーザが発話しそうな発話例(サンプル発話)を用意しておく必要があります。「○○のイベントを教えて」と言われたらイベント情報を伝える処理をするというような登録が必要になるのです。社内メンバーにもいろいろ試してもらいながら、できるだけ様々なパターンでも応答できるようにサンプル発話を考えました。また、開発時のサンプルは社内メンバーに限られていたので今後運用フェーズで実際にユーザはどのようにAlexaと会話しているのかデータを収集して改善していくポイントだと考えています。
今あるコンテンツが音声発話した時に聞きづらい
今回、イベント情報やおすすめ商品を紹介する機能を作成しましたが、機能としては単純にWebで掲載している情報(文章)をAlexaに読ませているだけです。
これがなんとも、、、音声ではかなり聞きづらいし、長い・・・開発する前からなんとなく想定していたのですが、Alexaが勝手に学習してめちゃくちゃいい感じに発話してくれるのではないかと淡い期待をして開発を進めました。たしかにAlexaはすごくて開発中もどんどん発話がいい感じになっていきます。が、さすがに商品名や商品説明とかは聞きづらいです。(特にハンズはマニアックな商品なども含まれるからかもしれませんが)
今後、この機能を充実させるならコンテンツもWebとは別で音声用のコンテンツを用意すべきだと感じました。また、アメリカではディスプレイ付きのデバイスなどもあるらしいので、デバイスが充実してきたら、ディスプレイ&音声で紹介するような機能を提供できれば便利かもしれません。
Webで検索するよりも、会話形式であった方が便利な機能をユーザに提供した方が良い
上記で述べた通り、商品紹介など一方的に会話を進める機能は音声インターフェースよりも、今のところWebの方が良いと感じています。
なので、まずは、音声会話で便利な機能を充実させるべきという方向で改善を進めようと考えています。例えば、ハンズであれば、営業時間や在庫確認、お店までの行き方などのお問い合わせをお電話で受けることがあります。このようなお問い合わせ業務をAlexaで提供することで、よりスピーディにお客様の要求に答えれるようにすること。また従業員の方々の負担を軽減することで、トータルでお客様により良いサービスと提供できるのではないかと考えています。
最後に
ハンズラボでは東急ハンズのAlexaスキルを開発しておりますが、合わせて他の事業社様のAlexaスキル開発についても今後承ります。ご興味のある方は是非弊社にお問い合わせください。
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