ふりかえり初心者が定期的にチームでふりかえりを実施した話
こんにちは!ハンズラボの古迫です。
みなさんのチームではふりかえりは実施していますか?プロジェクトでは「ふりかえりを実施することで反省し改善する」べきと言われていますが、時間が無くてふりかえりを実施しない場合もしばしばあるのではないでしょうか。
昔の現場で先輩から「ふりかえりやらないプロジェクトはダメ」と言われたことがあり、「ふりかえりはやるべき」と重要性は理解していました。ですが、僕自身あまり「ふりかえり」を実施してきませんでした。(ちなみにそのプロジェクトでは時間が無くなり、ふりかえりはできませんでした)
今回の記事は「ふりかえり初心者が定期的にチームでふりかえりを実施した話」をお届けします。ふりかえりを実施した内容や実施した際の工夫した点、実施したことによる効果などをお伝えします!
もくじ
ふりかえりとは
そもそもですが「ふりかえり」とは何でしょうか?検索すると以下の意味とのことでした。
「時間的または空間的に後方を見ること。振り返ること。背後を見る、または過去を顧みるといった意味で用いる表現。」
https://www.weblio.jp/content/%E6%8C%AF%E3%82%8A%E8%BF%94%E3%82%8A より引用
過去を顧みるというのが一番しっくりする考えかもしれません。
では、過去を顧みることで何が嬉しいのでしょうか?
チームが以下の特性をもてること、そしてその特性を身につける過程でチーム全体、そしてメンバーが成長することが嬉しいことだと考えています。
・コミュニケーションが活発になり、情報の透明性が高まる
ふりかえりガイドブック及びhttps://codezine.jp/article/detail/13572より引用
・問題が迅速に共有され、チーム内で解決へと向かっていける
・価値を生み出すプロセスを自分たちで見直し、カイゼンしていける
・チームに必要な知識を積極的に学び、吸収していける
・自律的に考え、行動できる
ふりかえりの実施内容
今回ふりかえりを実施したくなったのは、ふりかえりガイドブックを読み終え、チームとして成長できることに魅力を感じ、ぜひやってみたい!と思いました。そこで、チーム目標にねじ込まさせていただきました。(ふりかえりをやりましょうと伝えて、すぐに了承していただいたチームに感謝です…!)
とはいえ、「自分だけがやりたい!」となっても、他のチームメンバーからは「やらされている感」が出てしまうことが想定できました。なので、ふりかえりを行う目的をチームで決めるために、初回のふりかえりはDPAという手法で実施しました。
ふりかえりの会で使用したボードの一部を紹介します。なお、オンラインでふりかえりを行っていたため、デジタルホワイトボードを使用しました。
DPAを実施したとき
ふりかえり1回目、DPAを実施したときのボードです。「ふりかえりを行う目的」と「ふりかえりの会の雰囲気」について話し合い、良い雰囲気で実施することができました。メンバー全員が合意できることを決めることができ、同じ方向を向くことができて非常に良かったです。
YWTを実施したとき
2回目のふりかえりをYWTで実践した際のボードです。ふりかえりにまだ慣れていないので付箋は少なめですが、会話で盛り上がることが出来ました。
KPTを実施したとき
4回目のふりかえりをKPTで実践した際のボードです。問題(今回は悩みについて)について深ぼることができました。それにより他のメンバーはどのように対処しているかを話し合うことができ、今後の作業改善につなげられるアドバイスや意見が出てきました。
主催者として工夫した点
僕自身も他メンバーもふりかえりについて知見が有りませんでした。当日のふりかえりの会をスムーズにするために、ふりかえり実施の1日前に予め案内を発信していました。案内には以下の内容を記載していました。
- ふりかえりの手法の説明
- 当日の進め方
- 前回と今回の振り返りボードのリンク
- 「何をやっていたか」出来事を予め思い出していただく
- ふりかえりのふりかえりをアンケートで実施
4.については、ふりかえりの場で出来事を思い出して会話することは難しいことが想定できたので、予め思い出してほしい旨を記載していました。僕自身がその場で思い出して、すぐ話すことは難しそうだなと想定したためです。予め思い出すこと時間を確保してもらうことで、より良い会に出来ました。
5点目については、アンケートを行うことで、それぞれがふりかえりで良かった点と改善点を考える時間を設けたかったです。その結果としてメンバーからは、「一体感を持って取り組んでいると感じられた」、「ふりかえりを実施するモチベーションになった」という意見をもらうことができました。
ふりかえりを実施した効果
ふりかえりを10回ほど実施して、ふりかえりの効果をメンバー間でふりかえりました。以下のように様々な効果を得られました。実施する前にはこのような効果が出るとは想像していなかったので嬉しかったです!
- ふりかえる癖がついた
- 次にやること(Try)を考えるときに、2週間後までにできるようなタスクの大きさを考えるようになった
- ふりかえり毎に、改善点を意識しながら参加した
- これまでの通常業務のやりとりだけでは、見えにくかった部分を浮き彫りにすることができた
- メンバー間で何を気にしているのか共有・可視化できた
- お互いが困っていることを確認し合うことができた
- 個人が抱える問題に対して話し合う事ができた
- チームで抱える問題の洗い出しにつながった
- 担当しているシステム機能について、メンバーの知識レベルを向上できた
- ふりかえり手法を学ぶことができた
- KPT、YWT、DPA、FDLが実施できた
- 「YWTの場合はチームビルディングに使えそう」、「KPTの場合問題解決向き」といった、解決したい課題に対して適した手法があることを学ぶことができた
- 普遍的/汎用的なスキルを学ぶことが出来た
- KPT、YWT、DPA、FDLが実施できた
おわりに
次につなげるために、面白く楽しく実施することが出来て、非常に有益な時間にすることが出来ました!
皆さんのチームでも改めてふりかえりを実施してみるのはいかがでしょうか??
最後まで読んでいただきありがとうございました。