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SORACOM Conference 2016 “Connected.”基調講演&事例セッションレポート

SORACOM Conference 2016 “Connected.”基調講演&事例セッションレポート
1月27日(水)、大きな注目を集めるIoT通信プラットフォーム「SORACOM」のカンファレンス”Connected.”が開催されました。熱気に満ちた基調講演と、CEO長谷川の登壇した事例トラックJ1「SORACOM応用事例 モバイル通信だからできる!」をレポートします!

IoT通信プラットフォーム「SORACOM」とは?

IoTの普及において課題とされていた「通信」。有線LANには場所の制約があり、無線LANにはセキュリティ面での不安がありました。モバイル通信なら場所の制約がほとんどなく、セキュリティ面でも安心ですが、ヒト向けの高額な月額プランしかなく、コストがネックになっていました。
ソラコムはNTTドコモの基地局とAWSクラウドでバーチャルキャリアを実現。「SORACOM Air」は、基本料は1日わずか10円(アクティベーション後/通信料は従量課金制)というIoT向け通信サービスです。Webコンソールから登録・使用開始・休止や回線速度の設定ができるという手軽さも魅力的!
上記の「SORACOM Air」とデータ転送サービスの「SORACOM Beam」の2つのサービスが昨年9月にリリースされ、1月末までの4ヶ月で利用企業は1,500社を超えています。

ハンズラボでは東急ハンズのバックアップ回線にSORAOMを導入予定、外部へのサービス提供も

新サービスの発表に先立ち、玉川社長から各社の導入事例の紹介がありました。
soracom02 東急ハンズでは店舗システムのバックアップ回線にSORACOM Airの導入を進めています。有線・無線の組み合わせで冗長化を実施していましたが、障害発生時のみ使うバックアップ回線に、毎月まとまった利用料がかかるのが悩みの種でした。
基本料金300円、従量課金制の「SORACOM Air」を使用することで、初期費用・月々の利用料とも大幅に削減できます。想定外の使い方だそうですが、同じ悩みを抱えている会社様は意外と多いのではないでしょうか…?

SORACOMの「認定済インテグレーションパートナー」に認定されました!

SPS_IntegrationPartner_Aソラコムのパートナープログラム「SORACOM Partner Space」では、既にデバイス・ソリューションパートナーが発表されていましたが、今回新たに「インテグレーションパートナー」が加わりました。これはSORACOM プラットフォームを活用したシステムやサービス等を提供するプロフェッショナルサービス企業を指し、特に一定の要件を満たしていることをソラコムが認定した企業は「認定済インテグレーションパートナー」となります。
ハンズラボでは前述のバックアップ回線としての利用のほか、業務用モバイルデバイスへのSORACOM Airの導入をサポートするソリューションを提供してまいります。

新サービスは4つ!プライベート/専用線接続、認証支援、クラウド連携サービス

パートナー発表の後は、いよいよ注目の新サービスについて。玉川社長から、新たに4つ(!)の新サービスが発表されました。「A」ir、「B」eamに続くサービスは…?
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「C」…SORACOM Canal クラウド内の閉域網
「D」…SORACOM Direct 専用線の閉域網
「E」…SORACOM Endorse SIM認証の連携
「F」…SORACOM Funnel クラウドアダプタ

「SORACOM Canal」と「SORACOM Direct」の登場により、AWSクラウド、オンプレミスやAWS以外のクラウドと閉域網のみでの接続が可能になりました。AWSのAmazon VPCが企業のクラウド活用のきっかけになったように、このサービスが企業のIoT活用を加速させるのかもしれません。
残る2つのサービス、SIM認証を業務システムへのログイン等に使う「SORACOM Endorse」、大量のデバイスから届くデータをクラウドサービスと連携させるにあたり、コンソールからの設定だけで必要な処理を実現する「SORACOM Funnel」も要注目です!

事例セッション「SORACOM応用事例 モバイル通信だからできる!」

午後の事例セッションでは、株式会社リクルートライフスタイル 大宮様、キャノン株式会社 八木田様と共に、弊社 長谷川が登壇。兼務している東急ハンズのオムニチャネル推進部長として、前述の取り組みなどを紹介しつつ、IoTのビジネス活用について話をさせていただきました。
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「(パートナーなので)はよ売ってこいと片山さんに怒られる立場です」とぼやきつつ、大きな追加投資が要らないSORACOM Airのバックアップ回線利用のメリットを解説する長谷川。
(広義の)IoTをどう捉えているか? というソラコム片山さんの問いかけに、「故障による空白時間を減らすなど、リアルタイムで問題解決ができてこそIoT」というキヤノン八木田さん。そのお話を受け、長谷川は「故障してから修理に行くとボロクソに怒られるけど、先回りして故障を防げたら、コピー機の修理という仕事自体は一緒でも、怒られる仕事から喜ばれる仕事に変わる。これはメーカーもユーザーもみんな嬉しい」と持論を展開しました。
長谷川秀樹
今後期待することは? という質問に、「電話とか、回線速度アップもやってほしいな……」と率直すぎる本音が出る一幕も。最後は片山さんから「世界中のモノとヒトをつなげ共鳴する社会へ」というソラコムのビジョンが示され、セッションは終了しました。
セッションも充実でしたが、夜のSORACOM User Groupも大盛り上がりだった様子。リリースからわずか4ヶ月とは思えない熱気を見せるSORACOMから、今後も目が離せません!

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