【Pick Up! Vol.32】〜BONOBOS体験レポート〜
こんにちは、NY在住ライターの公文紫都です。
今日は、メンズ服の『BONOBOS』体験レポートをお届けします。
試着・注文は店舗で、受け取りは自宅で
BONOBOSは近年アメリカでトレンドになりつつある、実店舗をショールーム化し(店舗に在庫を置かない)、配送はEコマースで(=自宅で受け取り)という販売方法を採用するブランドです。このタイプの売り方はメガネのWarby Parkerが有名ですよね。
基本はEコマースなので気になる商品があれば直接オンラインで購入できますが、まだBONOBOSで買ったことがなくどのサイズが自分に合うのか分からないという場合には、実店鋪(ガイドショップ)に行き自分のサイズを把握してから購入することもできます。
店舗に行く場合は、事前にオンラインで予約できます。
コースは3つ。30分、60分、新郎向け。
コースを選んだら、希望の店舗、日時を指定し、予約した日にお店に行きます。現在NYを始め、サンフランシスコ、ボストン、シカゴなど約40店舗あります。私は夫の分にと今回30分コースを予約しました。
ピッタリのサイズを探すところから
早速行ってきました。今回訪れたのは、NYのSOHOにある店舗です。
こちらは店内のようす。ゴジラの絵が気になりますね。店内には他にも至るところに「日本語」がありました。
全体的に客層は若めで、20〜30代が中心のように見えます。
店舗に入り近くにいた店員さんに「予約した者だけど」と名前を告げると、すぐに担当の方が来てくれました。私の夫についてくれたのは、Sarahさんという女性。
Sarahさんがテキパキと、「いつも着ているサイズは?」と聞いてくるので、それに返事をすると何枚かシャツを持ってきてくれます。そしてそのまま試着室に誘導され、それを着るよう促されました。
こちらは試着室。
「TELEPHONE BOOTH」に「TIME MACHINE」。それぞれの個室につけられた名前が遊び心満点ですね。
さらに、中に人がいる場合にはドアノブにネクタイがかけられ、いない場合にはネクタイが外される、というオシャレ仕様。
試着室の外で娘と待っていたらお水を持ってきてくれました。
試着の目的は、どのサイズが合うのか、どのフィット感が好みかを見ることです。一つのサイズの中にも「Tailored」「Slim」「Standard」など種類があるので、その中から自分好みのフィット感の服を見つけていきます。
Sarahさんがサイズはどう? フィット感は? と聞いてくるので、「ポロシャツはもう少し長めの丈がいい」「長袖シャツはもう少しピッタリフィットする方がいい」などと要望を伝え、次から次へと違うシャツを持ってきてもらいます。
そして自分にピッタリのサイズを見つけたら、あとは店内をぐるりと見渡してデザインを選んでいきます。
試着できないケースも
BONOBOSの面白いところは、ガイドショップはあくまで「サイズを見るところ」「デザインをチェックするところ」と割り切っているところです。
そのため店舗には「サイズを見るためのサンプル服」と「デザインをチェックするためのサンプル服」しか置いてありません。気に入ったデザインがあったから、「じゃあこのシャツの◯◯サイズ試着したいんだけど」とお願いしても、多くの場合、「そのデザインの服は、△△サイズのサンプル服しか置いてないから、あなたの希望のサイズはないの」と言われます。
いくらその場で実物を見られる & 鏡の前で体にあててチェックできると言っても、実際に着てみるとイメージと合わない、ということもあるので試着をしないで買うのは結構リスキーではありますが、Eコマースという視点で考えたら日頃から私たちはそうやって買い物しているので、案外ありなのかもしれません。
購入まで済ませたら手ぶらで帰宅
気に入ったものがあれば、店員さんに「サイズ」と「デザイン」を伝え、あとはその場で「ECサイトから購入して」「自宅に配送する」という流れになります。
こちらは他のお客さんが購入しているようすです。店員さんがその場でECサイトから商品を買い物かごに入れ、住所を入力し、購入手続きを済ませます。すでに会員登録してある場合には、メールアドレスを伝えるだけでOK。
私たちも購入手続きに入りました。今回買ったのはポロシャツと長袖シャツをそれぞれ1枚ずつです。手続きが終われば手ぶらで帰ります。
本当は購入したあとにレシートがメールで届くはずですが、なぜか私たちには届かず。。何らかのミスがあったもよう。
しかし商品は事前に言われていたとおり、2日ほどで届きました。
この仕組みがいいなと思うのは、一度自分のサイズや好みのフィット感が分かってしまえば、大きく体型が変わらない限り次回以降の購入はわざわざ店舗に行ってチェックしなくても、すぐにオンラインでできることです。店舗としては、在庫を最小限に押さえているので、管理コストをうんと減らせるというメリットがあると思います。
実際にシャツを着てみた夫いわく、商品のクオリティは良いし、フィット感を選べるというのはアメリカでシャツを購入するときになかった体験だからおもしろいとのこと。
BONOBOSの商品は、ポロシャツが68ドル、長袖シャツが88ドル(※それぞれ今回購入した分)とすごく安いわけではありません。しかしオシャレな若者から支持されているのは、デザインがユニークで、好みのフィット感を選べ、またトレンディな買い物ができるからではないかと想像します。