InnovationEGG第6回「IoT今と未来」に登壇・参加しました
こんにちは、青木です。
大阪で開催されているクラウド勉強会『InnnovationEGG 第6回「IoT今と未来」』にチーフエンジニアの田部井が登壇しました。関西の熱気をレポートします!
会場は新大阪のMOTEXさんです。
受付メンバー。右から2番目が私です。
この素敵な会場をもってしてもキャパが危ぶまれるほどの大入り。当日はなんと180名の方が参加!
弊社からはチーフエンジニア田部井が登壇しました。タイトルは「ハンズラボが考えるIoTとエンジニア像」
過去にLSI開発をしていた経験から、自分にしか語れないことを話したいと意気込んでおりました。社内でIoT部(部長?)としても活動中。
IoTの構成要素を5つ(情報処理、コンピューティング・インフラ、ネットワーク・通信手段、プロセッサー、センサー)に分けて、ポイントを解説しました。
また、IoT部での活動「ドア鍵センサー」。
距離センサーで鍵のサムターンの向きを検知し、距離を読み取ってNode.jsでとばしています。
Raspberry PiやEdisonはLinuxで動くため「非組み込み系エンジニアでもとっつきやすい」と田部井。LSI設計や基盤設計の経験を持ち、現在はハンズラボで業務アプリを開発しているエンジニアならではの目線での話は、参加者からも「とても説得力があった」と好評でした!
田部井は2/19のデブサミ(DevelopersSummit2016冬)でも登壇します!
2/19(金)Developers Summit 2016に田部井が登壇します_ハンズラボニュース
他セッションももちろん大盛り上がりでした。
基調講演はMr.IoT、シスココンサルティングサービスの八子さん。「IoTで日本から世界に再挑戦!」
「IoTがビジネスの未来を牽引する!」と断言する八子さん。
モノだけ繋げるだけのIoTでは、把握できたデータをリアルタイムで活用できない—。人まで全部入れて繋げることが重要で、それがシスコの提唱する「IoE(Internet of Everything)」。シスコは人、プロセス、データもつなぎ、さらなる価値を生み出します。
つながっていないところも繋げていく。”人・モノ・プロセス”
ネットワークやサーバアプリケーションの部分をできるだけ共通化することがポイント。コストも抑えられる。
また、日本におけるIoT取り組みのポイントとして、「今後は人不足!モノだけではなくむしろヒトに着目した方がIoT導入されやすい」と強調。また、人手に勝るきめ細やかなIoTサービスは他国に真似できない強さである、とのこと。
IoT実現元年のキーワードとして八子さんが掲げた「Decide」。ポイントをいくつか挙げていただきましたが、私が気になった点はこの2つ。
- データをためないと比較できない…データは急に集まりません。コツコツまずは集めておくこと。
- コラボレーション…他社との協業でより大きなビジネスの実現を。
まさに高尚な「授業」のようなプレゼンテーションでした。会の途中、急遽行われた「IoT質問会」のコーナーでも絶妙なモデレート。参加者からの質問に対し、答えられるであろう登壇者に話がふられるという油断ならない状況に、登壇者も参加者も前のめりになりました。
八子さんからのお話にあった「コラボレーション」、といえば、パートナー制度もスタートし、先日開催されたコンファレンス「Connected.」も盛況だったソラコム。片山さんが登場です。
「Connected.」では弊社CEO長谷川もパネル登壇し、ハンズラボはSPSインテグレーションパートナーとなりました。
SORACOMパートナースペース「認定済インテグレーションパートナー」に認定されました
実は大阪出身の片山さん。書籍もずらり。
IoT向け通信プラットフォームを提供する「SORACOM」は、リリースから4ヶ月で新機能発表6回、値下げ発表2回!
SORACOM Airの「A」、SORACOM Beamの「B」、そして今回は「C」?と思っていたところ、なんと「C」「D」「E」「F」4つの新サービスの発表!
- 「C」…SORACOM Canal クラウド内の閉域網
- 「D」…SORACOM Direct 専用線の閉域網
- 「E」…SORACOM Endorse SIM認証の連携
- 「F」…SORACOM Funnel クラウドアダプタ
具体的な事例や、アイコンセットや書籍など、さまざまなリリース盛りだくさんの発表でした。ユーザーグループ「SORACOM-UG」も含め、IoTを牽引するソラコムの動きに今後も注目です。
開発者向けAWSコミュニティのAWScean(オーシャン)からは「業務系エンジニアがIoTに触れて感じたこと」青池利昭さん(cloudpack)。
AWS LambdaやS3、API Gataway、DynamoDB、そしてSORACOMを使い、車の情報をゲット。営業車がどこにいるかわかってしまうのは、使っている社員にとっては恐怖…??やはり「データを集めただけで終わらないように」、「何を目的をするかを明確に」することが大切だと、実際にやってみて感じた…とのことでした。
続いて、電話クラウドAPIの「Twilio」のユーザーグループ、Twilio JP-UGからは高橋慎一さん(cloudpack)が登場。タイトルは「IoTの原点〜最も身近なIoT」。
彼女ができない白メガネで有名だった高橋さんは、昨年彼女ができたそうです(祝)。
IoTってこんなことできるよね?と某アニメのキャラクターを用いわかりやすく説明。会場は笑いの渦に。さすが関西です。これが関西です。
「AWScean」と「TwilioJP-UG」は2月に大阪で合同勉強会を開催します。
TwilioJP-UG大阪&AWScean合同勉強会「開発者にTwilioとAWSを知ってもらおう勉強会」
関西おうちハック 及び GCPUGからは松本雅博さん(株式会社バスキュール)が登壇。
タイトルは「GCPでお手軽IoTに挑戦」
関西おうちハックでの、お子さんもわくわくしそうな取り組み、「貧乏ゆすり検知器」(!)の紹介、そしてGoogleのIoTバックエンドサービス「Firebase」の良いところ。会場からも「これは便利」との声が多くあがりました。
Yahoo!版IFTTTの「myThings」については、エバンジェリストの大屋誠さん(株式会社IDCフロンティア/自作デバイスをmyThingsにつなごう/インフラからみたDevOps勉強会)が登場。
タイトルは「マイナー度半端なし?IoT protocol Broker”Meshblu”とIDCFでの使いかた」。
実は私、東京で開催された「八子クラウド座談会」にて同じくmyThingsエバンジェリスト水田さんのお話も伺い、TechLIONで同エバンジェリスト山本学さんの講演も聞いていたのでこれでmyThingsエバ全制覇です(自称)。
実はMeshbluについては初めて知ったのですが、こちらはIoTのためのメッセージングプラットフォーム。IDCフロンティアの提供するIDCFクラウドの『「IDCF」チャンネル』ではこのMeshblu IoT Platform を採用しています。
次の登壇者は、「IoTで関西のコミュニティをつなぐ」JAWS-UG関西IoT専門支部 辻一郎さん(株式会社KYOSO)。辻さんはSORACOM-UGやkintone Cafeの運営もされています。
普段辻さんの登壇をよくご覧になっているみなさんからはデモを心配する声が…しかし今回は無事成功!ラズパイ、ソラコム、AWS。安心の3点セットでした。
さまざまなコミュニティで精力的に活動する辻さんは、IoTで複数のコミュニティがつながる!と意気込みを発表。今後の関西の勉強会がますます楽しみです。
Node-REDユーザー会からは北瀬公彦さん(日本アイ・ビー・エム株式会社)。タイトルは「話題のNode-REDで簡単IoT!」
Node-REDは「IoTアプリを作る為のビジュアルツール」。IoTアプリだけでなく、Web系のアプリをビジュアルに開発することが可能です。ユーザー会は昨年発足。
鮮やかなデモは、まさにビジュアライズ!
そして、「やっぱりGoogleすごい…」と私とおそらく会場のみなさんも唸ったであろう発表がこちら。「GoogleクラウドとIoTで、おもしろいもの作ってみよう」佐藤一憲さん(Google.Inc/GCPUG)。
登壇資料はこちら。
「GoogleクラウドとIoTで、おもしろいもの作ってみよう」
まず個人的に驚きだったのは、「昔からGoogleはコンテナを使っていた」ということ。ほとんどのサービスがコンテナで動いているとか…。
そしてみんな大好き「Google BigQuery」のデモ。ラズパイとBigQueryで、世界規模のIoTが実現!それがBigQueryのすごさ。安価なストレージ、そしてクエリもそのままで実行できます。
また、「Google Brain」「Google cloud vision api」のプロジェクトでは、Googleが社内で使ってきたものを公開していくそう。Deeplearningの成果が今後ますます見えてくるようです。話題の「TensorFlow」の紹介もあり、Googleの世界に魅了されたセッションとなりました。
セッションとしての最後は、「さくらがIoTってなにやんの?」小笠原治さん(さくらインターネット株式会社/さくらクラブ)。
さくらインターネットの元創業メンバーである小笠原さんは、先日フェローとしてさくらに復帰、ということで楽しみにしていた方も多かったであろうセッション。
いくつかIoT製品を紹介してくださったのですが、私が気になったのは義手。
やはり医療の分野において、IoTは画期的であり、できなかったことを実現していくことができる技術革新だと感じています。何かの代わりをするというより、もっとクリエイティブな世界が、今後もきっと拓けていくことでしょう。
そして小笠原さんがジョインしている「さくらのIoT Platform」。
さくらの既存ビジネスモデルを活かしながら、SORACOMも入っており、専用通信モジュールの提供、データ提供者が販売を行えるDataStoreの構築などを提供していく。DMM.make AKIBAのプロデュースも行っている小笠原さんの魅せるIoTの世界。さくらモジュールの構成案についても触れられ、今後のリリースに注目!
クロージングの前に、会場提供してくださったMOTEXの中本さんからもご挨拶がありました。コミュニティ・イベントへの無償の「会場提供」という形で、関西のITに貢献していきたいとのことでした。私も会場提供の立場の経験がありますが、社員の手配や各種調整など、「貸すだけ」では終わらないのが会場提供。中本さん含めMOTEXのみなさんは受付や誘導、会場準備など積極的に運営に関わっておられ、コミュニティに主体的に関わっておられる姿が印象的でした。
オープニングとクロージングはInnovationEGG比企宏之さん(cloudpack)から。
次回のInnovationEGG第7回「クラウドネィティブ化する世界」
すでに150名以上の方がエントリー(1/31時点)。運営メンバーや会場提供MOTEXさんへの感謝の気持ちと、今後の意気込みが語られました。
また、当日私青木は司会を務めさせていただきました。貴重な機会をいただきありがとうございました。
InnovationEGG過去回の様子はこちら。
InnovationEGG第4回_ハンズラボブログ
InnovationEGG第5回_ハンズラボブログ
これからもハンズラボは勉強会/イベントへの登壇、参加を続け、コミュニティを応援します!