Pick Up! Vol.11 タクシー配車アプリ『Way2ride』
こんにちは、ニューヨーク在住ライターの公文紫都です。
急に寒くなったと思っていたら、今度は夏に戻ったような温かい気候が続くニューヨークです。
さて今日は、ECとは直接関係ありませんが、出張でニューヨークに来るビジネスマンにきっと役立つ「タクシー」についての話題をお届けします。
ニューヨーク、特にマンハッタンでは、『Uber』や『Lyft』がスタンダードサービスとなっており、日頃から多くの人がこれらのサービスを利用しています。
利用客の増加に伴い、台数も増えているように感じるUberやLyftの車ですが、金曜日の夕方や雨の日など、時間帯や天候によって利用客が急増する間は捕まりにくい問題があります。
そこで両社とも、混雑時は一時的に基本料金を1.5倍や2.8倍などに釣り上げる(Surge Pricing)ことで市場原理を働かせ、”より乗りたい人が乗れる”環境を作っています。
最近、Uberがその仕組みに関するデータを公開しました。
「Uber、料金急騰システムを正当化する調査結果を発表 (TechCrunch Japan」)
アメリカは、「良いサービスを受けられば、多少値段が高くてもお金を払う」文化が根付いた国なので、タクシーにおいても、「値段が高くても早く乗れた方が良い」と考える人も多くいます。
こういう人たちにとって、UberやLyftのこの仕組は、とても理にかなったものと言えます。
とはいえ、全ての人がそう思っているわけではなく、通常時の2〜3倍もの値段では、乗車を躊躇う人も出てきます。
私もUberを利用する際、2〜3倍近い価格設定になっていると悩んでしまい、捕まえるまでに時間がかかっても道でイエローキャブ(一般のタクシー)を拾うか、バスに乗ろうかと、通常料金で行ける別の方法を探してしまいます。
私のように、「少しぐらい時間がかかっても、いつもの価格で乗りたい! 」と考える人は、実は結構いるのかもしれません。
なぜなら、このようなニーズに応えてくれるスマホアプリがニューヨークにはあるからです。その名は、『Way2ride』。ニューヨーク市内を走っている黄色(や緑色)のイエローキャブに対応した、タクシーの配車アプリです。
ちょうどイエローキャブに乗っている時にWay2rideの存在を知ったので、まずはその場でアプリをダウンロードしてみました。
ここからWay2rideの体験レポートをお届けします!
〜Way2rideで決済をしてみよう! 篇〜
使い方はとっても簡単。
アプリをダウンロード後に、自分の名前や電話番号、クレジットカードや基本のチップパーセンテージを入力すれば、登録は完了!
支払いはキャッシュでも、UberやLyftのようにキャッシュレスにもできるので、私は(正確には「主人は」。我が家のお財布は主人が握っています笑)キャッシュレスにしてみました。
ニューヨークのタクシーには全てディスプレイが付いており、普段はニュースや広告が流れています。そこに、車両番号を示す7ケタの数字が表示されているので、その車両番号をアプリに入れると、『チェックイン』が完了します。
以下の写真の上部真ん中あたりにある「YOU’RE CHECKED IN」の部分に、通常は7ケタの数字が表示されています。
チェックインすると、ディスプレイと乗客の情報が連携し、上記の写真のように映し出されます。ここでは画面左側に、カード情報と設定済みのチップ%が合わせて表示されました。
なお支払うカードは後から変えたり(PayPalにも対応!)、チップの料率を変えたりもできます(基本の料率は事前に設定していますが、『運転手から素晴らしいサービスを受けたから、この人にはもっとチップをあげたい!』という時に、チップの料率を増やせます。これはアメリカ人には不可欠な機能ですね)。
目的地に着いたら、以下の写真のように自動的に支払いが完了します。
(このアプリでチェックインしてない場合は、タクシー内のディスプレイに、「現金で払いますか?カードで払いますか?」という表示が出るタイミングです)。
会社の経費精算で必要になるレシートも、もちろん発行されます。
〜スマートフォンでタクシーを呼んでみよう! 篇〜
Uberなどと同じで、アプリを立ち上げタクシーを呼ぶボタンを押すと、まずは自分のいる場所が地図で表示されるので、間違いがないか確認してから「HAILl」ボタンを押します。
すると、近くのドライバーがやってきてくれます。
この日は金曜の夕方、かつ土砂降りだったのでUberやLyftは通常の2倍以上の価格で走っていましたが、イエローキャブはいつもと同じ価格でやってきてくれました。
イエローキャブに乗ったところ、さっそくアプリ側では「チェックイン完了!」のメッセージが。
「支払い方法とチップは、乗車中いつでも変更できます」とのメッセージが出ます。
主人はイエローキャブのサービスにいつも満足するわけではないらしく、予めアプリ側で設定されているチップの料率「20%、25%、30%」の数字は選ばず、基本のチップを「18%」に(手入力で)設定していました。
でも今回は、金曜の雨の中、路上でびしょ濡れになってタクシーを拾わなくて済んだこと、UberやLyftに大きな割増料金を払わなくて済んだこと、主人と私が別の場所で下車したので2か所に停まってもらったことなどを考えて、チップはちょっと弾んで25%にしたそう。 よっ!太っ腹!
なおこのWay2ride、アプリを提供しているのは、クレジットカードの決済端末などで有名なVerifone社(HPが1997年に買収)です。
2013年夏から提供されていますが(ニュースリリースはこちらから)、知らなかった方も多いのではないでしょうか。(実際、私も知らなかった!)
日本からでもダウンロード可能ですので、ニューヨークにお越しの際は、前もってダウンロードしておくといいかもしれません♪
・App Store
・Google Play